社内SEとしての働き方に向いてる人向いてない人

Created onDecember 10, 2025 at 2:13 PM
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社内SE(社内システムエンジニア)への転職を検討している方にとって、「自分に向いているのか」は最も重要な判断基準です。私は現在、社内SEとして働いており、この職種特有の働き方や求められるスキルを日々実感しています。

本記事では、私自身の実務経験と、社内SEの実態について調査した内容をもとに、向き不向きについて現場目線で解説します。

社内SEの仕事内容とは 

社内SEは、企業内の情報システム部門で働くエンジニアです。主な業務内容は以下の通りです。

  • 社内システムの企画・導入・運用保守
  • ヘルプデスク対応・社内IT問い合わせ対応
  • インフラ構築・ネットワーク管理
  • ベンダーコントロール・外注管理
  • セキュリティ対策・情報資産管理
  • 業務改善提案・DX推進

SIerや開発会社との大きな違いは、「自社のためのシステムを扱う」という点です。

社内SEに向いている人の特徴 

1. コミュニケーション能力が高い人 

社内SEは技術力以上にコミュニケーション能力が重要とされています。経営層、現場社員、ベンダーなど多様な関係者と調整しながら仕事を進めます。

  • 非IT部門の要望をヒアリングし、システム要件に落とし込める
  • 専門用語を使わず、分かりやすく説明できる
  • 社内の人間関係を円滑に保てる

技術的に最適な解決策より、組織として受け入れられる現実的な解決策を提案できる人が評価されます。

ただし、チーム体制によっては例外もあります。 私自身、コミュニケーション能力はかなり低い方で、話すのがそもそも苦手です。しかし、職場の人間関係に恵まれ、先方とのコミュニケーションや資料作成、プレゼンなどは得意な方にお願いすることで分業ができています。

このように、チーム内で役割分担が明確な職場であれば、コミュニケーションが苦手でも技術面で貢献できる可能性はあります。

2. 広く浅い知識を持つゼネラリスト志向 

社内SEは特定技術を深く掘り下げるより、幅広い領域に対応することが求められます。

  • サーバー、ネットワーク、クラウド、業務システムなど多岐にわたる知識
  • 自分の専門外でも、適切なベンダーに依頼し管理できる
  • 新しい技術トレンドにキャッチアップし続ける姿勢

一つの技術を極めたいスペシャリストより、何でも屋として動けるゼネラリストが向いています。

私自身の例を挙げると、 趣味でも個人開発や最新技術のキャッチアップを長年取り組んできました。そのため、PCソフト、Webアプリ、ネットワーク、Linux系サーバー、LLMのローカル運用など幅広い開発・運用の技術を持っています。プログラミングの本質を理解しているため、フレームワークやプログラミング言語に依存せず対応できます。

このような幅広い技術への興味と学習意欲は、社内SEとして様々な要求に応える上で大きな武器になります。

3. 安定志向・ワークライフバランス重視 

社内SEの大きなメリットは働きやすさです。

  • 残業が少なめ(月20時間以内の企業も多い)
  • 土日祝休み、計画的な休暇取得が可能
  • 急な仕様変更や炎上プロジェクトが少ない
  • リモートワークが可能な企業も増加

また、受託開発のようにアサインされるプロジェクトがコロコロ変わることもありません。同じ社内システムに長期的に関わることで、業務への理解も深まり、安定した開発環境で働けます。

確かに社内SEの給与水準は他の開発職と比べて低くなる傾向がありますが、安定性を求めている人や、プロジェクトが頻繁に変わる開発スタイルを億劫に感じる人にとっては、給与面のデメリットを上回る価値があります。

給与の大幅アップより、プライベートの時間や家族との時間、そして仕事の安定性を優先したい人に最適です。

4. 縁の下の力持ちタイプ 

社内SEの仕事は地味で目立ちにくい業務が中心です。

  • システムが正常に動いて当たり前、トラブル時のみ注目される
  • 業務改善の成果も直接的な売上に繋がりにくい
  • IT予算削減の対象になりやすい

派手な実績よりも、会社を支える仕事にやりがいを感じられる人に向いています。

5. 調整力・交渉力がある人 

社内SEは技術者であると同時にプロジェクトマネージャー的な役割も担います。

  • 限られた予算内で最大の効果を出す
  • 部門間の利害調整ができる
  • 経営層へのシステム投資の必要性を説明できる

技術力だけでなく、ビジネス感覚を持って動ける人が重宝されます。

社内SEに向いていない人の特徴 

1. 最新技術を追求したい人 

社内SEでは枯れた技術、安定した技術が優先されます。私が現在働いている自社開発系の企業でも、以下のような状況に直面しています。

  • 古い技術スタックが多く採用されている
  • 各種システムの大半が外部ベンダーに依存しており、こちらでいじれる部分に限界がある
  • レガシーシステムの保守が業務の大半を占めることも
  • 新しいフレームワークやツールはすぐに導入できない

ただし、DX推進業務においては例外もあります。 私の場合、社内のDX推進に関わるシステム開発では、フルスクラッチで開発することがほとんどで、社内リソースを100%使用できます。そのため、Next.js、React、TypeScript、Rustなど最新の技術スタックを採用できています。DXを目的とするプロジェクトでは技術選定に融通が利くケースも多いのです。

このように企業やプロジェクトによって状況は異なりますが、常に最先端の技術に触れていたい人には、全体としては物足りなく感じる可能性が高いでしょう。

2. 高収入を目指す人 

社内SEの給与水準は、大手SIerや外資系IT企業と比べると見劣りします。

  • 年収500万〜700万円程度が平均的
  • 大幅な昇給は期待しにくい
  • IT部門は利益を生まないコスト部門と見なされがち

技術力を活かして高年収を得たい人には、事業会社の開発部門やWeb系企業の方が適しています。

3. 専門性を極めたいスペシャリスト 

特定分野のエキスパートを目指す人には向きません。

  • 深い技術的知識より、広範な対応力が求められる
  • 一つの技術に専念する時間が取りにくい
  • 専門的なキャリアパスが描きにくい

機械学習エンジニア、セキュリティエンジニアなど、専門職として成長したい人は専門企業を選ぶべきです。

4. 自分のペースで仕事をしたい人 

社内SEは突発的な対応が多い職種です。

  • 「パソコンが動かない」などの緊急対応
  • 経営判断によるシステム変更の急な依頼
  • 他部署の都合に合わせたスケジュール調整

自分のペースでじっくり開発に取り組みたい人には、ストレスになる可能性があります。

5. 成果が見えやすい仕事がしたい人 

社内SEの貢献は数値化しにくく、評価されにくい側面があります。

  • システムトラブルゼロでも「仕事してないのでは?」と思われる
  • 業務効率化の成果が見えにくい
  • IT投資の効果を証明するのが難しい

明確な成果や評価を求める人には、物足りなさを感じるかもしれません。

社内SEへの転職を成功させるポイント 

向いている人でも、転職を成功させるためには準備が必要です。

業界・企業規模を見極める 

社内SEの働き方は企業によって大きく異なります。

  • 大企業: 分業体制、安定性高い、専門性は限定的
  • 中小企業: 何でも屋、幅広い経験、責任も大きい
  • 成長企業: DX推進、新技術導入、変化が多い

自分の志向に合った企業を選ぶことが重要です。

必要なスキルを棚卸しする 

社内SE転職で評価されるスキル:

  • システム開発・運用の実務経験
  • ベンダーコントロール経験
  • プロジェクトマネジメント経験
  • 業務知識(財務、人事、販売など)
  • コミュニケーション能力

技術力だけでなく、調整力やマネジメント経験をアピールしましょう。

転職理由を明確にする 

「楽そうだから」という理由では採用されません。

  • なぜ社内SEなのか
  • その企業で何を実現したいのか
  • どう貢献できるのか

明確なビジョンを持って臨むことが成功の鍵です。

まとめ:社内SEは「向き不向き」がはっきりしている職種 

社内SEは、技術とビジネスの橋渡しをする重要な役割です。向いている人にとっては、ワークライフバランスを保ちながら会社に貢献できる理想的な働き方です。

一方で、技術を極めたい人や高収入を目指す人には不向きな面もあります。

自分のキャリア観・価値観と照らし合わせて、慎重に判断することが大切です。

社内SE転職におすすめのサービス 

社内SEへの転職を本格的に検討する際は、専門の転職エージェントを活用することをおすすめします。

社内SE転職ナビ 

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レバテックフリーランス 

レバテックフリーランスは、ITエンジニア専門のフリーランスエージェントです。正社員としての社内SEだけでなく、業務委託として社内システム開発に関わるという選択肢もあります。

フリーランスとして複数の企業の社内システムに携わることで、幅広い経験を積むことも可能です。


社内SEへの転職を検討している方は、まず現職のIT部門の人と話をしてみる、転職エージェントに相談するなど、情報収集から始めてみてください。自分に合った働き方を見つけられることを願っています。

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